外壁塗装の塗料の中で特殊な塗料の一つ「ガイナ塗料」。
もしかすると劇的ビフォーアフターや、新聞などのメディアで取り上げられたこともあるので知っている人もいるかもしれません。
業者に見積り依頼をしてみてはじめてきいた塗料なのかもしれません。
こちらのページではガイナ塗装の特徴、メリット・デメリットなどをまとめてみたいと思います。
ガイナ塗料とは
株式会社日新産業が開発、販売している塗料の名前で、特殊セラミックを塗料化したものになります。
セラミックとは?
元は陶磁器のことで、非金属や無機材料を高温処理したもので、最近では包丁や、フライパンの表面加工に使われています。
宇宙開発のJAXAとライセンス契約して作られた塗料
JAXAとは宇宙開発研究をしている組織です。
JAXAがロケット開発に使用する技術が採用されている製品には「JAXA COSMODE」のマークをつけることができます。
ガイナ塗料は正式にJAXAから認められ、ロゴマークを取得しています。
なぜ塗料が宇宙開発に使用されているのか?というと、宇宙ロケットは発射の時に高速で飛んで行き高熱になります。
その高熱から守るために断熱は大事な技術になります。
ロケットを守るための断熱に使われているのがガイナ塗料に使用されている技術になります。
具体的な数値で言えばガイナ塗料は「-150℃から150℃までの範囲で断熱効果がでる」ということでした。
ガイナ塗料の特徴とメリット
遮熱効果
ガイナ塗料の主な特徴の一つが「遮熱効果」です。
これは夏場の暑さで力を発揮します。
夏場に部屋の中が暑くなる理由の一つが太陽光の赤外線です。
赤外線によって外壁の温度上昇があがり、室内や体感温度があがります。
それに対してガイナ塗料に入っているセラミックの効果で赤外線を反射し軽減させる効果があるので室内温度が上がらず快適に過ごせる仕組みになっています。
実際に施工した人のクチコミ情報を見ていったところ、ガイナ塗料を塗ってよかったという理由に「夏場の暑さが和らいだ」という評価が一番多かったです。
断熱効果
ガイナ塗料もう一つの大きな特徴が断熱効果です。
塗る断熱材とも呼ばれています。
特に外壁というよりも内装に使用した場合のことなので、ここでは詳しい仕組みは説明はしないのですが、実際の施工例を見たら電気使用量が使用前と使用後でが25〜30%削減される等の結果も出ていました。
具体的に温度で言えば、スキー場のある場所のロッジでガイナ塗装を塗って、同じ温度設定で暖房を使ったら使用後で室内温度が7.7℃も上昇したという結果もありました。
外壁と同時にリフォームでの内装の塗り替えも検討するなら、ガイナ塗料は内装にも使えると思っておいてもらったらよいかと思います。
防音効果
ガイナ塗料の特徴に「防音効果」もあげられます。
具体的な仕組みを説明するよりも実際の事例を見てもらったらわかるかと思います。
いかがでしょうか?私は最初見た時に衝撃でした。こんなに違うものかと。
都会にすまれているなら外の車が走る音、飛行機の音など様々な騒音があると思います。
そういったものを防ぐだけでも生活の質は上がります。
近所での騒音が気になっているならガイナ塗料を選択肢に入れても良いかもしれません。
結露が発生しにくい
結露は温度差が大きいと発生するのですが、ガイナ塗料は周りとの温度差が少なくなるという特徴があります。
そのために結露しにくくしてくれます。
耐火性能がある
建築材料には「不燃材料」>「準不燃材料」>「難燃材料」という順番で燃えない材料のランクがあります。
ガイナ塗料はこの中で一番ランクの高い「不燃材料」と国土交通大臣から認定をウケています。
耐久性がある
ガイナ塗料は耐久性も15〜20年と長くなっています。
シリコンであれば12年前後、長寿命と言われるフッ素塗料(⇒フッ素塗料とは)で15〜20年なので、現状フッ素と並んで塗料の中で長持ちします。
ガイナ塗料のメリットまとめ
- 遮熱効果
- 断熱効果
- 防音効果で騒音に強い
- 結露が発生しにくい
- 耐火性能がある
- 15〜20年と長い耐久性がある
ガイナ塗料の欠点(デメリット)
ここまで見ると良い所づくしに見えるガイナ塗料。
デメリットにはどういったことがあるのでしょうか?
断熱効果を感じにくい
さっそく大問題なデメリットです。
今まで書いてきたようにガイナ塗料は本当に良いところがたくさんあります。
もちろん、業者の営業も良いところを押してくるでしょう。
「良いところがたくさんある」と頭にインプットされてしまって実際にやってみた時に期待値が上がりすぎて効果が無いんじゃないか?と思ってしまう可能性が上がります。
「特に冬場暖かくなる」という効果については感じにくい可能性が高いです。
理由は塗料による断熱効果も大事ですが、何よりも「窓」や「換気扇」など外部と触れている部分から熱が逃げていきます。
ガラスを熱を逃がしにくい「ペアガラス」にしているなどであれば効果が感じられるかもしれませんが、普通のガラスであれば結局そこから逃げてしまうので効果を実感しにくい可能性が高いです。
より本格的に断熱をしたいなら、部屋の内装にもガイナ塗料を塗ると効果を感じられやすくなるかと言われています。
つや消ししか選べない
これは今のところではありますが、「ツヤ消し」しかカラーがありません。
配合されているセラミックの特性上どうしようもないみたいです。
カラーバリエーションが少ない
ガイナ塗料は塗料の性質上カラーバリエーションが少なく全部で52色となっています。
(※画像はこちらより⇒ガイナ九州販売)
職人の技術力に差が出る
ガイナ塗料は他の塗料と比べて塗りにくく、職人の腕の差が大きく出てしまいます。
その他の塗料の場合は塗りやすいので腕の差はそこまで目に見て感じられないのですが、ガイナ塗料は非常に仕上がりがわかりやすく、下手なことがわかるレベルになるとのことでした。
そして、単純に塗料自体が他の塗料よりも使いにくいので職人自体が使うのを嫌っている場合が多いのもあげられます。
具体的には使用前には塗料を90秒間しっかり混ぜる必要がありまり、初回だけでなく、休憩後も必要だったりして職人から使いにくくめんどくさいという塗料と認識されているようです。
使いにくく、めんどくさいということから職人自体がガイナ塗料に苦手意識を持っていることも多いとのことでした。
汚れが目立ちやすい
ガイナ塗料は汚れ自体はつきにくいのですが、ついた時の汚れが目立ちやすくなっています。実際にクレームの多くに汚れについてのものが多いとのことでした。
汚れが目立ってしまう理由は「ツヤ消し」にあります。
艶ありの場合は光を反射するためにあまり汚れが目に入らないのですが、艶がない場合は汚れが見えやすくなります。
それが汚れが目立つ理由です。
そしてもう一つ理由があって、それは職人の技術です。
上にも書いたのですが、ガイナ塗料は特殊な塗料で職人の技術に左右されます。
下手な職人がガイナ塗料を塗ると壁面に凹凸ができてしまいます。
凹凸で汚れが溜まりやすくなり、目立ってしまうということです。
ガイナ塗料のデメリットまとめ
- 断熱効果を感じにくい
- つや消ししか選べない
- カラーバリエーションが少ない
- 職人の技術力に差が出る
- 汚れが目立ちやすい
ガイナ塗料の価格
ガイナ塗料の実際の施行令などから相場の価格を見ていると3,500円〜5,500円/㎡という感じでした。
主流の塗料「シリコン」でだいたい3,000円前後が相場と言われる中価格は高くなっています。
確かに長く保つという点やその他の機能を比較すると高いのはしょうがないかと思いました。
現在の自宅の環境を考慮した上で、メリット・デメリットを比較してみてください。
ガイナ塗料で失敗しないために
ガイナ塗料を使用したいと思った場合は自分で探すのではなく、業者の紹介サービスを利用することをおすすめします。
理由はガイナ塗料の場合は特に業者選びが大事になってくるからです。
デメリットの部分にかいたのですが、ガイナ塗料は職人の実力に大きく左右されます。
仕上がりが凸凹になってしまって汚れが目立ちやすくなってしまったり、そもそもちゃんと塗装できずにガイナ塗料の効果をしっかりと出せなかったりする場合もあります。
そもそも業者自体がガイナ塗料を使いたくない場合もあるくらいです。
ガイナ塗料の扱いづらさから実際に「ガイナ塗料の認定施工店」があるくらいです。
ガイナ塗料を依頼するのであれば施工認定店に依頼するのも失敗しない方法の一つです。
また実際にガイナ塗料の実績がある業者であればマイホームの外壁塗装にガイナ塗料が向いているのか?なども見てもらえます。
でもそういった情報は実際に問い合わせて聞いてみないとわからない場合がほとんどです。
自分で各業者に連絡入れてガイナが使えるか?とか、現地に来てもらって説明したりはかなりの手間になります。
塗装業者の紹介サービスであれば、ガイナを使いたいと伝えれば、代わりに業績のある業者を紹介してもらえます。
仮に見積もりしてもらったとしても納得できなれば、その紹介業者が断りも代行してくれるので断る時の申し訳ない気持ちも少なくなります。
10秒で依頼できて、匿名で利用できるのでガイナ塗料が塗れる塗装屋をお探しながら利用してみてください。
申込は以下のボタンからできます。