ALC外壁ってなに?メリットやデメリットを調査!

外壁材と聞くと「サイディング」「タイル」「モルタル」などをよく聞きます。
そこに加えて最近聞くのが増えてきている外壁材に「ALC」があります。

梅田丸ビル、正倉院、新幹線のホームなど様々な場所でも利用されている外壁材となのですが、一般的な家庭で使用されているのも増えてきています。

ALC外壁が増えてきているのは、外壁に使用する魅力があるから。
では他の外壁材と比較してALC外壁にはどのようなメリット・デメリットがあるのか?
こちらのページでまとめたいと思います!

ALC外壁とは?

ALC(ヘーベル)=軽量気泡コンクリート

そもそもALC外壁とはなんなのかというと「軽量気泡コンクリート」の事になります。
名前に”気泡”という文字が入っていることからわかるように、ALCは内部に気泡がたくさん入っています。

具体的に見るとこのようになります。

ALC外壁 特徴

中に気泡が入っているため、コンクリートにも関わらず、軽いのが特徴となります。
普通のコンクリートの1/4の軽さで水に浮かぶほど軽くなっています。

この気泡によって私たちにメリット・デメリットが出てくるのですが、詳しくは下で説明していきます。

ALC外壁のメリット

ではALC外壁にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
最初にメリットをまとめてみるとこのようなモノがありました。

  • 工期が短くなる
  • 地震に強い
  • 燃えにくい
  • 仕上がりが綺麗
  • 断熱効果が高い
  • 音を通しにくい(遮音性が高い)

それぞれを詳しく書いていきます。

工期が短くなる

ALC外壁を自宅の外壁材に選んだ場合、工期が短くなるメリットが1つあります。

理由はALC外壁が軽いからです。
業者にとって軽いことは、持ち運びしやすく、施工しやすくなるので、完成までの期間を短くすることができます。

施工期間が短くなると、人件費も抑えられるのもポイントです。

地震に強い

地震の場合、重いものほど揺れた時の衝撃が強くなり、壊れやすくなっています。
ALC外壁の場合はコンクリートと比較して1/4の重さ。

軽いので地震のときにも強くなっています。

日本はやはり地震大国。
地震に強い素材を使うというのは自分の家を守るためには大事な要素の1つです。

燃えにくい

ALCはコンクリートが主原料なので、燃えにくくなっています。

自宅の中が燃えてしまう場合はしょうがないですが、外での家事で自宅までもえてしまうリスクを減らせるのは良いところです。

仕上がりが綺麗

ALC外壁は仕上がりが綺麗なのも特徴です。
理由はすでに工場で作られたパネルを設置していくからです。

サイディングにも同じことが言えるのですが、できたものを設置していくだけなので、技術者の腕にそこまで影響されません。

モルタルなどの塗り壁の場合は塗る人の技術に影響してしまいます。
それがないので、注文前から仕上がりのイメージと大きな差が出てこないのは嬉しいポイントの1つです。

断熱効果が高い

ALCにするメリットとしてあげられるのが断熱性能の高いことです。
中の空気の層が外からの空気を防いでくれるので、夏は涼しく、冬は暖かいという素晴らしい家造りに適しています。

具体的な数値で見ると、コンクリートやモルタルの約26倍、サイディングの約4倍の断熱性能があるというデータまで出ていました。

音を通しにくい(遮音性が高い)

ALC外壁は新幹線のホームなどの騒音の多いところでも使われるほど遮音性に優れています。

遮音性の高さから防音壁として使われることも少なくないようです。

快適な生活の為に家の周りの騒音は無い方が良いのは確か。
自宅周りの騒音が普段から気になっている人には、ALC外壁を選ぶ理由になるかと思います。

ALC外壁のデメリット

ALC外壁 デメリット

ここまでALC外壁のメリットを見てきたのですが、もちろん反対にデメリットもあります。

ALC外壁のデメリット = 水に弱い

ALC外壁のデメリットにあげられるのが水に弱いところです。

ALCの特徴でもある内部の気泡。
濡れてしまうと気泡へ水が入っていって浸水しやすくなっています。

外壁となるともちろん雨にも打たれます。
となると外壁には向いていないのではと思うかもしれませんが、そこは対策方法があります。
それが外壁塗装です。

施工時にしっかりと周りを防水塗装してあげることで防水対策するようになってます。

といってももちろん防水塗装しても、一生そのままで良いというわけではなく、メンテナンスを細かにするなどのケアが必要です。

白い粉がでるチョーキング現象が見え有り、塗膜の剥がれ、シーリングの剥がれなどの外壁劣化のサインが見つかった場合にはすぐに補修をするなどのケアを心がければ問題ありません。

建物に継ぎ目やコーキング(シーリング)が多くなる

ALC外壁で外壁をする場合、継ぎ目が多くなってしまいます。
理由はALC外壁のパネルサイズがサイディングなどと比較すると小さくなっているからです。

サイディングの場合は横幅900mm程度が普通なのに対して、ALC外壁の場合は300mm、600mm。
ALCは他よりもパネル1枚が小さいのです。

なぜパネルが小さいと継ぎ目やコーキングが多くなるのか?
具体的に図で説明するとこのような感じになります。

ALCとは パネルサイズ

同じ面積を、違う大きさのパネルで埋めた図です。

見てもらってわかるように、小さなパネルで埋めたほうが継ぎ目がいっぱいになっているのがわかるかと思います。
外壁で言えばその隙間にコーキングを埋めていくことになります。

継ぎ目を埋めるコーキングは7〜10年程度で劣化して補修はどうしても必要な場所ではあります。
その部分が多いと劣化箇所も増えてしまい、費用も高くなってしまうのがALCのデメリットとなっていました。

ALC外壁とは? まとめ

ここまでALC外壁とは?ということで、メリット・デメリットについて見てきました。
改めてまとめてみるとこのようになります。

ALC外壁のメリット

  • 工期が短くなる
  • 地震に強い
  • 燃えにくい
  • 仕上がりが綺麗
  • 断熱効果が高い
  • 音を通しにくい(遮音性が高い)


ALC外壁のデメリット

  • 水に弱い
  • パネルが小さく継ぎ目が増えるため、補修箇所・費用が高くなる


ALC外壁はデメリットもありますが、メリット面もかなり多く感じました。
自分の求める家の外壁とメリットが多く重なる部分があるならALC外壁は選ぶ価値があると思いました。

長くなりましたが、ALC外壁についてのまとめを終わりたいと思います。
最高の自宅の外壁選びの参考になれば幸いです。